私の小学生の頃のスポーツといえば野球と相撲で何れも夢中で取り組んだ。
相撲は、家の近くの神社の境内に立派な土俵があり、友達と何年も通った。
運動会の仮装行列では、締めたまわしが外れかけ押さえながら校庭を回った想い出がとても懐かしい。
この時の横綱は千代の山、鏡里、吉葉山、栃錦の4人がいて相撲の全盛期であり、私の大切な力士のプロマイドは、菓子箱に溢れんばかりに詰まっていた。
場所中は学校から帰るなり、玄関先にランドセルを放り投げ、近くの蕎麦屋で40円の掛けそばを啜りながらテレビを見るのが楽しみであった。
時は流れ、この大相撲もここ数年面白くない! 怪我をも恐れない土俵際のうっちゃり等、醍醐味のある大技は殆どなく、立ち会いで横に逃げたり、叩いたり姑息で覇気のない取り組みが多く、興趣を削がれる。
強い力士がいても所作や礼儀に欠け不祥事も起こす、寂しい限りである。
日本の文化である相撲界にも、今の生き方の内容を問わず、結果だけを求める現代社会の影響が出ているように思われる。
今だからこそ以前のように、子ども達にも尊敬されるような力士が多くなってほしいものである。
【たかⅠ】